室内犬との上手な暮らし方と飼い方のコツ

室内犬との上手な暮らし方と飼い方のコツ
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室内犬と暮らす

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「犬と暮らす」。最近では犬を飼うというよりは暮らすという言い方の方がしっくりとくるほど、犬の存在は私達にとって家族の一員そのものになってきました。

 

家の外の犬小屋で犬を飼うということもかなり少なくなってきた今、室内で犬と共に暮らすためにどんな心得や覚悟が必要か、またお互いに楽しく暮らすための飼い方のヒントをご紹介していきたいと思います。

室内での生活のスタート

さぁ、この子を連れて帰ろう、と言って家に帰ってきたその瞬間から愛犬との生活がスタートです。

 

最近ペットショップで売られている犬は小型犬や中型犬が多くなってきています。それは、室内で飼育すると愛犬との情が深まるといった理由やCMやテレビ番組等で人気が出るようになったという理由があるようです。

 

また、大型犬であっても子犬の頃は室内で世話をするようにと言われることもあります。

 

というのも、犬の祖先は集団生活を通して主従関係を身につけてきた生き物です。親や兄弟と共に育った犬はその中で集団生活を行い主従関係を身につけていきますが、生まれて3ヶ月ほどで親と離されてペットショップにやってきた子犬は集団生活を覚えていません。

 

犬同士でなくても、人間との集団生活の中でその後のしつけにも関わる主従関係を身につけるため、子犬の頃は室内で世話をする必要があるのです。

 

ですので、家に連れて帰ってまずは室内で犬との生活が始まるのですが、いきなり部屋の中をうろうろと歩かせる訳にはいきません。

 

犬にとって最も大切なのは、落ち着く寝床があること。犬は狭いところを好む習性があり、またテリトリーを示す自分の匂いがついた場所を落ち着くスペースとします。室内とは言え、ゲージやサークルを用意し、囲う場所を確保しておくことが必要です。

 

また、ペット用トイレをそのゲージの中に入れ、最初はそこでトイレのトレーニングをしていくことも必要です。

 

トイレの場所を覚え、次第に自分のにおいが付いていくとそこをはっきりと自分の居場所と認識することができ、この部屋が、そしてこの家の中が自分の場所として「室内で暮らしていくこと」に慣れていくのです。

 

集団生活をしていたのが外ですので、最初から家の中に入れて落ち着くことはない、ということを心得ておくと犬も安心して懐いてくるようになるはずです。

 

室内でのしつけ

室内での暮らしにも少し慣れてくると、やはり必要なのは室内でのしつけです。

 

先ほどもありましたが、特に子犬のうちは覚え込みやすいトイレトレーニングからのスタートが大切です。犬と人間との主従関係を作るのにトイレトレーニングが第一歩となります。

 

「ここ以外ではしてはいけない」と教え込むことで人間の指示に従うことを覚え、あとからのしつけをする上でも大切になってきます。

 

では、ここでトイレトレーニングをご紹介しましょう。

 

子犬の頃は眠っている以外の時間は、数分おきにあちこちでおしっこをしてしまいます。また、タイミングを見計らうことはとても難しいですが、においを嗅いでくるくる回るなどの仕草を始めればトイレの合図です。
 
その頻度とタイミングを見計らってトイレを入れたゲージの中に入れ、次第にトイレでさせる習慣を身につけさせていきます。

 

トイレの場所が固定されるとカーペットやソファを汚されることもなくお互いにとても衛生的な生活になりますので、根気よく最初にトレーニングしていくことが必要です。

 

それから、無駄吠えをさせないしつけも大切です。

 

本来、無駄吠えという言葉は人間が作り上げた言葉であり、犬が吠えるのには必ず意味があるのです。仲間以外の者がテリトリーに侵入しようとして威嚇して吠える、あるいは主従関係において下の者を従わせるなどの本能で吠えています。

 

だから、人間と生活を共にするようになっても、来客があった時や、物を欲しがるなどの催促で無駄吠えをするケースが多いのです。

 

しかし、来客にいつまでも吠え続けたり欲しい物を手に入れるまで吠え続けることは人間にとって困った行為であり、無駄吠えになってしまいます。まずは、始めが肝心。最初に上手にしつけていくことが必要です。

 

ここでも無駄吠えをさせないしつけをご紹介しましょう。ポイントは無駄吠えをした時に、相手にしないこと。吠えることに意味がない、ということを分からせることで無駄吠えの回数は減っていきます。

 

また、人間が食べているものを絶対に与えないこともポイントです。一度でも人間が食べる美味しい味を覚えると、とにかく催促して無駄吠えをし、もらえるまで頑張るからです。

 

無駄吠えの癖がついてしまってからでは、なかなか治すことは難しいですし、始めから飼い主全員が協力して行わないといけません。

 

大事なお客様の前でいつまでも吠え続けたり、私達の食事中に吠え続けたり、という困った行動を起こさせないためにも大切なしつけです。

 

そして、子犬ならではのいたずらをひどくさせないためのしつけも室内で飼うためには必要です。

 

敷居や柱をかじったり、靴やスリッパを壊すほどズタズタに噛んでしまう…などの経験がある人も多いことでしょう。

 

子犬は歯が生え始めるころにむず痒くなるため、色々と歯応えのあるものを噛もうとする行動をするのですが、やはり家が傷んでしまったり、大切な品物に傷がついたりでは困ります。

 

上手に対応してその頻度も減らしていく工夫が必要です。まずは愛犬にあったおもちゃやおやつを与えること。固めのおもちゃや噛み応えのしっかりしたおやつを充分与えることで、それに夢中になり家の柱や靴などをかじることも少なくなります。

 

どんなしつけにしても、最初が肝心。室内で飼うのだから、人間と同じように生活するのだから、かわいそうだから…という我々の勝手な考えではしつけが甘くなり、結局のところお互いが気持ちよく生活できなくなりますから、愛犬と暮らす前から飼い主全員で話し合っておく必要があります。

室内での注意

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上手にしつけも進むようになってくると、本当に愛犬との生活は充実し、楽しいものになってきます。

 

ですが、室内で暮らすためには飼い主側の充分な注意も必要不可欠です。

 

まずは室内の気温。犬の体温は人間とは違い、平熱は38度5分ほどと高いのです。なので、人間が快適に感じる気温と犬が快適に感じる気温とでは差が生じています。

 

特に春から夏、そして残暑の秋まで熱中症には注意が欠かせません。何気なく出かける際に、防犯のため窓をきっちりと閉めるのは当たり前ですが、その室温と湿気によって人間にはそんなに暑いと感じなくとも短時間で熱中症を発症してしまう犬もいるのです。

 

犬にとっての室内の適温は20度前後、湿度は50%程度を目安に設定すると良いでしょう。電気代も気になるところですが、愛犬の命が最優先。少しの間、留守にするのも快適な気温になるようエアコンで調整してあげましょう。

 

そして、これもうっかりと注意を怠ることで命に関わる危険もある誤飲。愛犬の口に入るものをうっかりと落としてしまっていることで誤飲をし、手術で治療できる場合もあれば毒性のあるものの誤飲で命を失うこともあるのです。

 

小さなボタンや電池、子供のおもちゃなどうっかりとくわえて飲み込んでしまうこともありますし、普段からそういったものが室内に落ちていないかは常に気をつけなければいけません。

 

また、犬にとって毒性のある玉ねぎやネギは料理をする際に落としてしまいがちですから、これも充分な注意が必要です。

 

そして、室内での観葉植物の葉や花なども、犬にとって毒性のあるものが多く愛犬の口に触れさせないようにしなければいけません。

 

特にユリ科バラ科ツツジ科の植物やアロエやアイビーなどの観葉植物は食べると死に至るケースもありますので注意が必要です。とにかく危険と感じるものは愛犬の目や口に触れないようにしましょう。

 

それから、室内で過ごすために爪をきちんと切っておくことも重要です。長く伸びた爪はソファやカーペットなどの家具を傷めるだけでなく、爪が布製品に引っかかって怪我の原因になります。自宅で爪を切ることもできますが、できればトリミングの際にきちんと爪の手入れもしておくと良いでしょう。

 

室内犬の散歩と遊び

室内犬と言ってもチワワやヨークシャーテリア、ティーカッププードルなどの超小型犬を除いて多くの犬は、ストレスを貯めないように外での散歩やドッグランなどでの遊びがおすすめです。

 

大切なのは運動量だけでなく、散歩で近所の犬や人と触れ合う中で犬も社会性を身につけ、家族の一員から社会の一員へとなっていくことです。

 

子犬のうちから色々な犬と触れ合い、慣れることで、他の犬や人に対しての恐怖症になることを防ぐこともできますし、犬同士の遊び方や付き合い方を学んでいけるのです。

 

中型犬や大型犬に限らず、小型犬であっても1日に1度はしっかりと外で散歩をしてドッグランで思い切り遊ばせてみましょう。

 

他の犬同士で遊ばせるにあたり、注意しなければいけないのは予防接種やノミ・ダニの対策です。きちんと予防接種を受け、動物病院などでノミ・ダニ対策の薬を処方してもらうなど、お互いに気持ちよく安心して遊ばせられるようそういったマナーはきちんと心得ておきましょう。

 

まとめ

室内犬との上手な暮らし方についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

 

思った以上に根気よくしつけしなければいけなかったり、想像していたよりも大変な生活になりそうだ、という思いも少なくないかもしれません。

 

ですが、愛犬と楽しい生活を送るためにはそのくらいの覚悟が必要です。愛犬と飼い主がお互い信頼関係を築き、お互いの心の拠り所となるためには私達飼い主の責任と犬を愛する気持ちが何よりも大切です。

 

その責任と気持ちを強く持って、最高の「犬との暮らし」を手に入れてみてはいかがでしょうか?


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