なぜご飯を食べないの?犬の食欲不振解決法

なぜご飯を食べないの?犬の食欲不振解決法
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犬は常に「空腹」状態

実は、犬の脳には「満腹中枢」という機能がありません。どんなにたくさんの食事をした後でも、満腹感を感じる事が無いので、目の前に食べ物がある限り、いつまでも食べ続けてしまいます。

 

中には、飼い主が目を離した隙に、ドッグフードを一袋完食し、動物病院へ運ばれた犬がいもいます。
つまり、犬がご飯を食べないという事は本能的に矛盾した状態と言えるのです。

 

ちなみに、猫には人間同様の満腹中枢があるので、自分の必要量以上は食べずに、残しておきます。猫の餌を終日置き餌にする飼い主が多いのはこの為です。置き餌にしても、一気に食べずに、猫自身が調整出来るからです。

毎日同じドッグフードは飽きてしまう?

愛犬の為を思って、下記のような行動をとっていませんか?

  • ドッグフードは購入の度に銘柄を変えている
  • 新製品が出ると、積極的に切り替えている
  • 何種類ものドッグフードを混ぜ与えている

 

犬には「食事に飽きる」という習性もありません。

 

犬は、離乳時に母犬から教えられた食事を「安全」な食べ物として理解すると、生涯その食べものだけを口にするという習性があります。これは、野生で生き抜く為の術です。

 

ペットの場合、離乳時に母犬が食べている食事を子犬がつまみぐいするものです。母犬がドライフードを食べていれば、その様子をみてドライフードの味、食感を覚え生涯食べ続けます。

 

味や風味、食感を変える必要はなく、逆に飼い主の判断で頻繁に銘柄を変える事で、犬本来の食性を乱してしまっているのです。

 

また、日本ではドッグフードの新商品が発売されるサイクルが非常に速い事もあり、飼い主が頻繁にドッグフードを切り替え、ついには、市販されているほぼすべての製品を食べつくしてしまったという声も少なくありません。

 

飼い主の習慣が、食欲不振を助長している

愛犬を元気に過ごさせたい、長生きをさせたいと思い、愛犬第一の生活を送っていませんか?

  • 食事の分量、時間はいつも正しく守っている
  • 食事の食べ具合を観察し、口を付けなければすぐに別の物をトッピングする
  • 愛犬のペースでゆっくりと、いつでも食事が出来るようにドッグフードを置き餌にしている
  • 愛犬が欲しがる量を与えている
  • 毎日決まった時間、決まったタイミングでオヤツを与えている
  • 自動給餌機を使用し、食事を与えている
  • 人間の食事を分け与えている
  • 愛犬の要求吠えに反応し、行動を起こしてしまう

など飼い主の日常的な行動も愛犬の食欲不振、わがままを助長しています。その理由は

 

犬は本来「狩り」をし、を手にいれる習性があります。いつも決まった時間、決まった量の食事が無条件に提供される事で、食への危機感が薄れ、食欲が減退します

  • 市販のドライフードは、胃の中で水分を吸収し3〜5倍量に膨らみます。完全に消化をするには5.6時間かかりますが、運動量が不足している場合、未消化のままで次の食事の時間を迎える事になります。その為、空腹感はあるものの、胃に不快感があり食が進まない事もあります
  • 出された食事に口を付けなければ、さらに風味の強い食事が提供される事を犬が覚えると、要求はますますエスカレートし、より風味の濃い物、新しい物を求め続けます
  • 犬は、空腹感に堪える事に長けています。無理にドッグフードを食べなくても、少量でも人間の食事を共有出来る事をよしと考えると、ドッグフードへの関心が薄れてしまいます

 

このような行動が思い当たる時は、まず日常のリズムを見直してみましょう。

 

危険を感じて食べない事もあります

また、犬がドッグフードを食べない理由は、本能的に危険を察知し、拒絶している場合もあります。

 

これは、ドッグフードを新たな銘柄に切り替える時に起こります。

 

ドッグフードの安全性への関心が高まった事で、多くの飼い主は原材料表示を確認するようになりました。主原料の品目を確認し、「肉」であれば安全性が高い、栄養価が高いと判断しがちです。しかし、本来確認すべきは、原材料表の後半に記載されている項目です。

 

添加物、化学物質、 防腐剤、保存料、 発色剤、 着色料、 着香料などです。これらの多くは製品名で記載されたり、「ビタミン類」「ミネラル類」「その他」と記載される事が多い品目です。

 

法律的には記載の義務を果たしているので問題の無い方法です。しかし、使用する材料、品質はメーカーにより大きく事なります。また、無添加という表現は全ての添加物が無添加という意味だけでなく、特定の添加物だけが無添加という意味でも使用されています。

 

その為、犬自身もあまりに化学物質的な臭いがする製品、今までの食べた事のない薬品の香りが残る製品は本能的に拒絶します。

 

この行動は非常に望ましい行動です。新しく購入したドッグフードを犬が食べないからと言って叱ってはいけません。ましてや、日ごろ食べ慣れている製品に混ぜ合わせ、犬が気がつかないうちに、切り替えてしまうという方法も望ましくありません。

 

新しい製品を与える時は、まず単体で少量を犬に食べさせてみましょう。犬が拒絶をする場合は、それ以上の給与は行いません。犬がスムーズに食べた上で、食べ慣れた製品とまぜ切り替えを進めていきましょう。

ご飯を食べない時は、断食でOK

いつもと同じドッグフードを与えている上に、下痢や嘔吐など目立った体調不良が無い場合に、愛犬が食事をしない時は5分程様子を見た上で、食事を片付けてしまいましょう。

 

次の食事の時間になるまで、オヤツや人間のも一切与えません。次の食事の時間になったら、いつもの半分量程度の食事を与えます。

 

中には、次の食事でも同様に口にしない事もあるでしょう。この時も同様に5分程度で片付けます。

 

愛犬の単なるわがままには、強硬な姿勢で臨む事も必要です。本来、空腹感を感じているのですから、必ず愛犬の方があきらめ、食事をするようになります。

 

飼い主が先に諦め、別の食べ物を提供するようでは、この先何度も同じ問題に直面するでしょう。

 

体調不良は早期発見を

単なるわがままが理由ではなく、体調不良で食欲が減退している事もあります。食事をしない時、飼い主はまず体調不良を懸念するでしょう。しかし、本来犬には満腹中枢がないので、体調不良の時でも、食欲だけは維持されています。

 

寝たきりになった老犬でさえ、食事だけはしっかりと口にするものです。
その為、もし食事も出来ない程に体調が悪い時は、下痢、嘔吐、目の焦点が合わない、けいれん、貧血など他の重篤な症状を起こしているはずです。この時は、すぐに動物病院を受診しましょう。

 

愛犬の食欲不振の大半は、飼い主への甘え、わがままが原因です。しつけの意味も込めて、きちんと対処していきましょう。

 

まとめ

愛犬に過剰な好き嫌いをさせずに、毎日健康的に食事をさせる事も、大切なしつけの一つです。わがままが健康を害する原因になる事もあるので、犬の食性をしっかり理解し、接するよう心掛けましょう。

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